プラスチックの破片

窮屈な寂しさ心臓が絞り出されるようなドラムの音に合わせて銀色の血が体内で光るような 世界中がコードで繋がっていればいいのにそれとも私の血管がBluetoothで君の静脈に直接繋がっていればいいのに 雨を聴くと、私は雨になる言葉が、君の天国を捕らえてく…

理性はゆっくりと花開く若くなったり 老いたり人はその繰り返しだ人の人生にも朝があり、夜があり日の出前には暗黒がある 命を人に手渡し、取り戻し萎えてはまた雨を受けてそうして人はゆっくりと花開いていく 死は開花死を見るとそこには無数の花が咲いてい…

詩のようなメモ

全てが遠い。遠くて、何ひとつ僕を傷付けるものなんて無い。人たちが何か言っている。それは僕のことであって、僕のことではない。だって僕は、ここにいて、ここにいる僕だけが僕なのだから。何も、感情的に受け止める必要なんて無いんだ。 私は私の静かなね…

泳げない足のままで

あの日の私はとろとろ歩いているこの空気の中はみずうみで、私は言葉の中を泳いでいる、自然に。音楽が流れていて、水槽がかたかた鳴っている。 溶けられる絵がいいみんな、季節や街や人々がみんな、溶けられる絵ならいい世界は、今、言葉と音楽と絵だけで出…

一輪の思い出を

去って行くんだ。感動も、青の青さも、全て残して。紫の影のような、君の残像。空の果て、鉄塔の下、にぎやかな雑踏、発光、愛おしいくらいの生命。何もかもを、残して。 言葉も手紙も、みんな残して。美しい本棚も、筆跡もみんな残して。 新しい熱量、その…

煙とともに

この世はとても淡いけれど、宝石みたいに見える場所があって、ふいに街は夕日に溺れていく。 潰えていく、潰えていく、僕の命。潰えていくだけが命。 僕が綺麗に消えたなら、君は僕から何を受け取ってくれる?静かな幸せと、静かな思い出を、君にあげられた…

世界が歌であったなら

雨が降っている。奇麗な雨が。大人はみんな砂遊びをするべきなんだ。ルールなんて無い。森がさわさわ鳴っていて、空虚な丸を両手に掴んで、いつか砂底に現れるドアを、みんな夢見てて。 世界って本当はきらきらしていて、いつか何ものでもなく死ぬことが、僕…

夕暮れ

甘い記憶みたいに柊色の山を見る 青いほどに青いほどカメラに撮れない雨が降る 空は明るく僕は元気で元気で元気な振りをする 実際僕は死にたくて空を飛ばない鳥たちが金の勘定するように 甘い記憶を数えてて柊色の山の果てには ぶら下がってる猫の幽霊そこに…

ノートと僕と

段々自分、ひとりきりの自分を思い出している昔からいつもノートを持ち歩いているので「何を書くんだ」とよく父に怒られた詩を書くとは言わなかった ペンのインクが減っていきますインクの瓶は健在で揺れる液体が僕には嬉しいです家にいると不安になって文字…

別離

私は誰も幸せには出来ないと知った空は暗くて私はひもじい 昼間は薬を飲まなくなった薬に慰められるのが嫌になったから 今私は万年筆でかさかさ書いていて万年筆の先だけが私の友達だ 私はもう迷わないだろう迷うとしても私自身がそれを迷うだろう 昼は私を…

ゆめは孤独な街

一人きりのポケットに詩を詰める寂しさは風のように私の愛する文字を隈なく埋める 誰もここにはいない誰もここには戻ってこない ギターがありますレスポールですアンプに繋がずそれを弾くと私の骨が産まれます 衝動のままに生きたいですきっと私はひとりのま…

私はここにいて

長らく離れていた世界への便りに詩を書く 私はいつも、ひとりでした私が生きていても、誰も私を知らないし私も誰も知らない 私はとても頭がいいので月と雨の関係を知っています夜と光の関係を知っていますでも私は私を知らないし私とあなたを知らない 私は私…

病的なくらい、澄んだ街。 アセンションを聴きながら彼女と歩いた。 景色の全てが解体されていった。 僕たちは手を繋いでいた。 ここから出て行きたかった。 光が割れる。 銀色の坂道を登った。

僕になりたい

今から僕は僕になれるだろうか? 僕は生きていた。今も僕は生きている。僕は今生きていて、変わらずニック・ドレイクを聴いている。 けれどそれは変わらない記憶を聴いているのではなく、今また僕は、今歌うニック・ドレイクを、今聴いている。 それにしても…

ピンク色の月

空っぽの夜を振る。この地球上には全ての人類を酔わせるだけの酒があって、物質が動いている。とてもやかましい。雨――退屈が好き。ここが、全て。 皆、普通の人間だ、と、そう信じたい。誰と話してもうまく行くって。 だから不可解な人間にはなりたくない。…

カーテン

揺れる、揺れるよ、カーテンは揺れるよ、揺れる、いつまで揺れる?孤独な僕の、この部屋で 全て幻想なのだとしても今日吹く風の清らかなこと 僕は僕とて不安が多く薬を飲んで、ごまかして 何にもなさが清々しくて終わりが僕の新しい門出なのだと信じますけど…

オルゴール

1誰も私を知らない。誰も私を買えないし、私はどこにも売っていない。私は、甘えている?私は、小さな小さな私の国で、冷たい風の匂いを感じている。 例えばそれは本の中に。例えばそれはピアノの中に。自然なんて滅茶苦茶だけれど、私とあなたの自然は違う…

冷たい雨 青い雨 ノイローゼのように震える雨垂れ 記憶を宿した暗い雨 金色の雨の音 昆虫たちの巣に流れ込んでいく雨 秋のやらずの雨 湿った車の音 国境に降りしきる雨 知らない国に降る雨 活字の行間に滲みていく雨音 裸で踊る人たち 音の無い雨 気配 降り…

エイプリルに(2)

薬を噛んで、私はこの身体から流れ出していく。助けなら何でも良かった。別にあなたじゃなくても良かった。でも、薬も効かなくなって、音楽も鳴らなくなったとき、あなたは、私にきっと会いに来てくれる。 全てが私を悪化させる。新しい音楽が必要だ。「生」…

空の両側を知るために

ダウンロードされていく日常。それはまるで嫁入り前のピクニックに落ちた雷みたい。私は継ぎ接ぎだけれども世界は音楽に統合されている。 私が迫害されていることを、私以外誰も知らない。私は赤い、会社へ向かう。そこには私のIDがあり、私の名前を冠された…

メモリアム

緩い陽のなかであなたは私の名前を呼ぶ。その日ガラスは明るくて、私たちは図書館の奥深くで、西日差す野原の芝を眺めながら、未来について話しました。 私は今はここにいて、古いフルートやピアノの弦について思い、ギターの冷たさをガラスのように抱いてい…

秋の午後

秋の午後には、詩を読んで、ギターを弾いて、風景も、人の挙動も、忘れたい。 中原中也だけを読み、ニック・ドレイクだけ聴いて、全てを捨てて、死にたいのです。 秋の午後には、音楽と、詩と本だけを、友にして、ただ空っぽに、死にたいのです。 ただ空っぽ…

夏の夜中

宇宙の果てに、ひとりでいれば、虫の音が、眼の奥底に浸みてくる。 空には人の気配は無くて、 星も何にも語りはしない。 虫たちは、頭の中の波打ち際で、幻みたいに、光ってる。 それは僕を安心させず、 不安にさせもしない。 波打ち際に、寄り集まって、鳴…

孤独

孤独、孤独の中で何が鳴る?私は嘘ばかり吐いていて、夜は洋服の風呂に入る。 自分だけは分かると思っていた誰にとってもどうでもいいことでしょうが感情とは乗船です知らないことは知りたくない 私は私の繭に入っていてペンギンとなって産まれ変わるのです…

言葉の雨

寒い、銀河があるだろう?私はそれに話しかけているんだよ言葉は空から降ってくるみんながそれを浴びるといい私の顔がゆっくりと拡がっていく薄い、銀河に みんなが言葉を浴びるといい言葉は電柱に降り、電線を伝いディスプレイを濡らす私の冷たい指先に文字…

夜の隙間

三本の樹と暗い野球場何もかも本当にあったこととは思えない記憶の扉が開いて暗い、影のような光景が逆光のオルゴールの音色のように そこに新聞紙ははためいて何もかもが思ったより早く滅びていってしまうけどそこを変わらぬ月影が祈るように、溶けるように…

言葉

(夕焼け ここがお化け屋敷なら 私はお化け屋敷のことを愛するよ) 1ノートの頁を捲るたび荒野が見える純真なものは天国にはいない血だまりの中肌を切る風の中 血が乾いていく全てが化石化していく血小板が道標になる天使は傷付いた眼の中 信じなさい、と聖…

私はただの詩のように

私の裸は裸になって受け答えするだけの自動人形だった私は子供の頃からの生の肉になる 心の中でとくんとなる日常その時が流れ続けるといい夏 静かに冷えた 水道の蛇口のように 自分ひとり 誰ともいない生まれたとき一人だって 今もひとり君のいない 私の死と…

宇宙はいつも最後の笑み

1ひとつの魂が消えて星がひとつ増えても、何の意味も無い僕はあなたの存在とあなたと話せる現実だけを望んでいるのに 理想だけが燃えて理想なんて無意味な地上が残るとき寂しさの中で僕は死ななければならない寂しさだけが唯一僕が生きて抱いていられる純粋…

沈んでいく街角

*静けさの通り路が私の中にはあって乾いた爆弾のように活水のときを待っている *世界一有名な林檎が世界一有名な蝶が蛾が 鳥がレーザービームのように宇宙に墜落した Kindleの上の銀河 *山とトマトと怪談話痙攣した鉛筆が無い 無い ナイーブな平均寿命ま…