ノートに書いた詩2

モノクロの翼を拡げる

期待は消え去って
僕は本を捨てた
煙草に火を付けると
すぐにそれを指から離して
ただ、灰になるままに任せていた

時間は回り始めた
僕は遊び疲れたように
本が壊れていくと思った
図書館は凍り始め
僕は今日一日遊びのルールを覚え
すべてのゲームをやり尽くしてしまった

面白いことが世界の全てで
僕は死ぬのだと思うと
足の骨が崩れるのも
虫歯も気になりません

人生は諦めと言いますが
早々に諦めて、世界に身を託すのは
諦めではありません

諦めるのではありません
諦めが向こうからやって来るのです
そしてあとはただ
煙草に火を付ける僕と
夜と雨と、灰色なノイズの渦まきがあるだけ

そして、僕は
生きていた日の産まれる音へ
ここで死ぬのだと思いました

さあ、僕は煙草を吸って
ギターを弾きます
それが全てです、やっぱり全てです

これで意見は終わりです
僕は終わりにいて詩を書いてギターを弾いて
ギターは僕の情熱で、情熱をやめて
死ぬのもどちらでもいいです

親や友人や兄弟を悲しませたくない、と思うし
そうなるとまた段々虫歯も気になってきます

誇示するだけの自分には欲求出来ず、
愛だけだ、と今思うのなら、
ただ愛のために、生活は、少ないことに集中した方がいいと考えます

分かることに熱心になり、分からないことにもまた熱心になり
熱心を芸術と呼んだり、叫んだり、天啓のような何かを
感じ生きるのも正しく、しかし僕が間違っているかどうか
それは何とも言えず、言えたとして
それはどちらにしても、僕には問題のないことです