詩を

詩を書いてあげる
いっぱい詩を書いてあげる
あなたの存在を信じさせてあげる
私の病気の重さに比例して
あなたが私の詩集を破るとき、一ページずつの快感は
加算されていくに、違いないもの

あなたの存在を信じさせてあげる あなたをもっと
愛してあげる その分だけあなたは思想を口走るのをやめて
重苦しい生を引き摺るといい 重苦しくて
重苦しくて
あなたはホームセンターで一番大きいナタを買って、
私の頭蓋骨を叩き割って 私の手を脚を、
ばらばらに ばらばらにしてみてください
脳漿がはみ出ても、どうせ脳細胞はもともと微細で、
破壊するには細かすぎる。繊細すぎる、もともと存在しないに等しいものだから
我々には手の施しようもないのですね、脳って。神経って。

煙草をよく吸うと大人になれるって、
信じたことはないんですけど、
私に子供が産まれたら、
産まれた娘は夜行性になるでしょうね、きっと。

ジョイ・ディヴィジョンを聴いているんです、
ジョイ・ディヴィジョンを聴いているから、
大人になれないんですね、きっと。

おそらくテレビが抗鬱剤を販促したのではないでしょう、
薬効成分が化学式によって表記されるのなら、つまり
私はサイレースをつまり、購読しているのですよ、と
夜型の女の子ならきっとそんな風に喋るでしょうね。