ノートに書いた詩


何もかもがひどく冷たい
ここは花の中?

あなたの心には都市がありますか?
あるなら公園を二つ、三つ
増やして行けば
私たちはきっと、この壁の向こう
架空の王国で
その滑り台で、砂場で
遊ぶことも出来ますね
……?



僕の表向きの本性は自虐と自己嫌悪だとも言えるでしょう
僕のギターと、本と、手と脳と
喉や身体が古びていくのが気持ちいい

吐き気もするし、楽しくもないけれど
嘔吐しながら、薬を飲んで
その為に、死ぬのもいい

何もしたくないし、もう
いい顔もしたくないんだ



そして僕は、モノクロの翼を拡げる
黒い翼を折りたたみ、白い羽を空中に散らす

黒と白は全てだ
赤くらいはあってもいいけれど
黄色には我慢できない

「ああ、素晴らしいな」と好意的な幻が言う
「僕が言葉を使えて、君がそれを聞いていてくれるのは、
 あまつさえ感心までしてくれるなんて……」

……そして僕は死にながら初めて草を摘んでいた
草の温かさを感じるのも
草と空とが同じであると見えたのも、初めてだった

僕は死にかけていたが、死にはしなかった
死ぬ前の一秒は永遠だった