フロムメモリー

おめでとう、おめでとう。皮膚のざわめきと無感覚から、少し超えて、未来の白い陽に照らされているあなたの心の中。ただ、今! 今のためにあなたは今を保留にするなんてナンセンスを永久に実行、しているあなたはきっとここにはいなくて、あなたは今を否定して、未来を否定して結果、白い光は見えない、延ばすな、延ばしちゃ駄目だよ、ただここにいて、放れちゃ駄目だよ、飛ばされる今、死の手に触れられる柔らかさに、私は叫ぶよ、掠れて、まるで男なんだか女なんだか、人間なんだか、まるで産まれたばかりみたいな、まるで生きてないみたいな、それでも紛れもなく揺れている、心から叫ぶよ。そこに私はいなくてもいい、光だけがあればいい、紛れもなく、歌だけがあればいい。

涙は、眼から出るんじゃなくて、朝はきっと耳で聴いたことがあるだけで、あなたたちは朝を知らないので、夜を分け合って、分割して、分割して、分割して、分割することが即ち正義の形式に成り得たりもするのだと半分諦めている。あれは本当の樹なんだろうか、と言って、植物の定義にプラスチックを当てはめることに成功すれば、肩の辺りで、振り向けばあでやかな、光の気配。に「愛とは知ることではないんだ」と驚嘆して、力を抜いて、拡がりつつある心臓の鼓動を、そっと両手で救うことが出来れば、私は死んでも構わない。

コアな痛み、競り合うことじゃなくて、息を止めて、静止と光の間に、身体をぶらすこと、よるだよ、未来は無いよ、

(あなたがただそこにいることに、私は泣きたいです、それだけのために私は産まれてきたので構わないです、何も、何一つ理解出来ないでも構わないです、馬鹿だと言われても殺されても平気です。平気とは言わないまでも、すなわち殺されたり、理不尽な笑いのうちに吐き気を感じたりすることが、あるとき成長することを次善策にしてしまう、全ての答えとなるといい。)

優しく、壊します。全ての破片はいつしか優しさの残像となるといい。