2023-09-16から1日間の記事一覧

縮図

ぬるい海域を、影の重みで推進していた。助けて、という声がするから振り向けた私の首には、目が付いていなくて、ただ白いもやもやした、息のような威圧感に 圧倒されて、怯えていた。 二十四時間は、眠るのに十分ではないから、私は地上で一番小さな虫のよ…

私は、空を置いてけぼりにして飛ぶ、笑ったままで、 息を止める、(血が乾いていく息を止めて、私の指先の奥から、別の生が、別の命が始まっていく、 想像して、想像の、別の歴史の中で、 (感覚は眠り の中へ でかけて行く、昼も夜もまだ産まれない、あの …

ノートから

現実はゆるぎなく ゆるぎなく ゆるぎなく存在している 僕はただその中にいる皆が連関している僕の思考も、聞こえる音楽も ただ愛すること 目の前の現実を今しかなく愛すること それだけで、ただそれだけで僕らは必然のかたまりなのに、 雑音とでさえも、ぼく…

永眠の前夜

背中で 夜は夜は 過去の水面で拡かれた指先のように光り光り光り続けている 人間の物語を半年後に設定する場合何だかストイックなのか冷たい風なのかそれとも夜の風は誰も楽しみの為浴びるというのでもないのか また わたし スケジュールを立てようと思った…

詩を

詩を書いてあげるいっぱい詩を書いてあげるあなたの存在を信じさせてあげる私の病気の重さに比例してあなたが私の詩集を破るとき、一ページずつの快感は加算されていくに、違いないもの あなたの存在を信じさせてあげる あなたをもっと愛してあげる その分だ…