理性

ドアチャイムが鳴ると、
私の体液が震える。

脳髄までが孤独になったような、
ひょっとしたら私の命日、

私は上の空、
上の空で生きてる、

苦みの空で、
ひとり泡立つ身体を抱える。

歌が、私を解体していく。
言葉が、音楽が、

私をここではない場所に運んでいく。


私の体液が震え、
内蔵が震え、

性別が生命が感覚が、
ゆっくりと混ざり合うのを感じている。

そこで私は私の身体を引きちぎり、

命日のような光の紫外線に、
私の旋律をかざした。

私の脳膜にはもう正常な場所がない。
ここではない場所に私がいて、……

理性、
いつか私を殺してくれ。