青い蜘蛛

青い蜘蛛
紐を綴じるように目蓋を閉じて
空を眼窩に閉じ込める、そこにお店を開けるように
大好きな、銀色の、音楽を流せるように

ディスプレイで、ちかちか光ってるけど、それは違う
私のじゃない、あらゆるアニメやCGが、私に何かを伝えようとしている
けれど、私は画面の真ん中のピクセルの洞穴から、眼を離せない

  ディスプレイの向こう側では人たちが笑ってる/怒ってる
  でも向こう側ってどこ? こちら側ではヘッドホンの中の私
  2022年の音楽が、2022年の扉を私に提示する
  私の頭の中、電脳内の子宮の中で
  私はディスプレイの中の私たちに笑いかける
  「寂しくない?」「恥ずかしくない?」
  「ハロー。ハロー、私。…私は何も感じず、
   そこに映るだけの存在になりたいです」

愛着心の中心で、孤立した眼の中で、目蓋を閉じて、
私の海だと知りたい、薬屋みたいな、
引き出しが天井まで、陳列台と、「」「」と書かれたサインボード、
LPのナンバリングを撫でている
一日中
配置された歓迎会、海の壁、
サムネイルの中に並んだ私のURL、画像認証、

空は相変わらず掴まえられない、どこまでも
空の虹色の音楽が私を浸みる、脳の中
ディスプレイの上を這う青い蜘蛛
の影