日記

2月15日(月)、
夜中、ああ、やれば何でも出来るんだ、という気持ちになって、読書などをたくさんしていたのだけど、やはり眠くなって、寝てしまった。

 

2月16日(火)
朝まで起きていて、昼前に眠った。起きると6時過ぎで、ぼんやりしていた。薬を飲んで、起き抜けの不安を溶かそうと思ったけれど、あまり、うまく効かない。

夕食はステーキなのだけど、いまいち食欲が無い。

ステーキを食べていると、案外食欲が出てきて、もりもり食べた。悪くない感じだ。お酒をいっぱい飲んだけれど、まだ飲み足りない感じがする。

 

2月17日(水)、
夜中、がぶがぶワインを飲んでしまって、朝になっても頭がずきずきする。ロキソニンを飲む。

寒いと思ったら、かなりの雪が降っている。

午後1時、疲れを感じるので眠ろうと思ったけど、眠れない。昨日夕方まで眠っていたし、お酒の酔いが覚めた後はあまり眠れない気もするし、仕方がないかもしれない。ジアゼパムを4錠飲む。

午後8時半、疲労感が去らないし、眠れもしない。不安になるなんて馬鹿らしいことだと分かっているのに、生きていたって仕方ないという思いばかりが湧いてくる。

夕食は、チーズを乗せたパンを2枚食べる。

 

2月18日(木)、
午前2時、不安。疲労感。

午前2時45分、丸3日ほど続いていた抑鬱状態が、急に少しましになる。

午後6時半、チルアウトを飲む。

夕食は唐揚げを食べる。お酒をいっぱい飲む。

 

2月19日(金)、
午前1時、ジアゼパムを4錠飲む。自分にはもう何にも無いのではないか、という気持ちが湧いてくるけど、いや、今は大分回復してきている、もう少しだ、と思い直す。

午前3時、バッハの『平均律クラヴィーア』を聴いている。グールドの弾くバッハは、とても内向的な感じがする。楽しいというよりは、胸の底にある懐かしさが疼く感じだ。ピアノ演奏は、基本的にライヴ録音よりスタジオ録音が好きだ。ピアノは、孤独な楽器だと思うから。ライヴ演奏だと、どうしても観客の息遣いや空気感が混じってしまって、ピアニストと僕の、密室同士の関係みたいなものが無くなってしまう。

バッハの『ゴルトベルク変奏曲』がすごく大好きなのだけど、長いことグールドの演奏でしか聴いていなかった。アンドラーシュ・シフの書いた本で、グールドが『ゴルトベルク変奏曲』をかなり省略して弾いていることを知ったのだけど、省略抜きのシフの演奏(ライヴ録音、2003年)はあまり好きになれなかった。悪くはないんだけど、聴いていて、すーっと心を奪われるほどじゃない。シフの演奏は、2010年あたり、シフが60歳になりかけたあたりからの演奏が、素晴らしいと思う。それまでのシフの演奏は、どこか曖昧で、毅然としたリズム感が無く、何となくひ弱い、間延びした印象がある。少しもやっとした感じがする。シフは今67歳なのだけど、彼のここ10年の演奏には、何か精神的な変化でもあったのだろうか、とても成熟した、自信に満ちた、それでいて恍惚とするような響きがある。『ゴルトベルク変奏曲』を、ぜひ省略抜きで聴いてみたいと思っていたのだけど、やっぱりグールドの演奏が良くて、なかなかいいアルバムが見つからなかった。最近、ベアトリーチェ・ラナというピアニストが23歳の時に録音した『ゴルトベルク変奏曲』が(グールドには及ばないにしても)非常にいいと思って聴いている。とにかくタッチの抑揚が、溌剌としていて、感情に走ることなく、躍動感と、正確なリズムが、始終きちんとキープされている。若さ故の激情みたいなものは感じなくて、単純にピアノを弾くことの最高の楽しさが、ダイレクトに伝わってくる感じだし、同時に既に老境に達したかのような、深い諦観のようなものさえ感じる。彼女はまだ28歳で、4枚しかアルバムを出していないのだけど、これからの活動がすごく楽しみだ。(グールドが『ゴルトベルク変奏曲』の多くの部分を省略したのは、全曲をレコード1枚に収める為、ということもあったと思う。『ゴルトベルク変奏曲』は、省略無しで弾くと、75分ほどかかる曲で、CDにだとぎりぎり入るのだけど、レコード1枚に収められるのは約50分が限界なので、普通に弾くと2枚組にしなければならない。ちなみにグールドの『ゴルトベルク変奏曲』が51分で、シフの演奏が71分、ラナの演奏が78分だ。)

午前10時、急に楽になる。何だ、生きていればそれでいいんだ、と思う。他人が僕をどう思おうと、それは他人のことだ。僕自身が、他人の言うことを抱え込んで、ひとりで懊悩する必要は無い。

午後2時、Burialの『Untrue』を聴いてる。現実と非現実の狭間の、影の領域で、汚れの無い天使と幽霊が、囁くように歌っているような音楽。
ただ、一秒一秒を生きていくだけだ、って分かっているのに、すぐに不安でいっぱいになって、全く、どうしたらいいか分からなくなってしまう。抗不安薬にとても頼っている。

午後11時半、10時からベッドに入っていたのに、さっぱり眠れない。最近は寝付きが良かったのに、今日はどういう訳か、頭の中が嫌な考えでいっぱいになってしまう。仕方がないので、明日の分の薬とチルアウトを飲む。

調子はあまり良くないけれど、考えはまあまあ纏まってきた。ただ生きるだけのことなんだと思う。まずは元気にならなくては。眠ろう。