日記

2月10日(水)、
朝、憂鬱。

午前9時半、うとうとしていると、少し気分が良くなる。

午前10時、昨日の水炊きの残りとキムチと長ネギを焼いたのとご飯を食べる。

正午。午前中、何となく気が向いて、ヘッドホンのイヤーパッドを交換してみる。今までのはとても分厚いタイプで、耳がすっぽり覆われるので付け心地がとても良かったし、音が非常にクリアだったのだけど、1年以上使ってきて、さすがに少しへたってきた。今度は純正のイヤーパッドに近い厚さのYAXIというブランドのイヤーパッドを買っていたので、気分が変わるかな、と思って取り替えてみたんだけど、本当に音が全然違うものに変わったのでびっくりした。良いか悪いか、で言ったら、音は悪くなったかも。解像度が若干下がって、その代わり、密閉性がものすごく高くて、密室感があって、懐かしいaudio-technicaのビート感の強い、脳内に響き渡る、密度が高い、すごく気持ちいい音になった。今までのイヤーパッドは、開放感があって、すっきりした抜けのいい、拡がりのある音がして、とにかく疲れなかったのだけど、新しいイヤーパッドの方が、音楽とより一体化出来る。耳を覆うのではなく、押さえつける感じなので、長時間付けていると耳が少し痛くなるのだけど、そう言えばこのヘッドホンって、元はと言えば、そうそうこういう、凝縮されたような音と、軽く締め付けるような付け心地だった、と思い出した。音の空間が若干狭く、アタック感の強いドラムとベースの音が、とても強いヴァイブレーションとなって脳内を侵すので、ロックやテクノやジャズなど、リズム重視の音楽には抜群に合っていて、身体の骨が振動に溶けていくような快感があって、締め付け感さえ心地良くなってくる。クラシックとか、そもそもドラムもベースも入ってない音楽に対してはどうだろう、と思ってピアノ曲を聴いてみたら、今まではピアノの音を離れた場所から聴いている感じだったのが、身体の中で鳴る感じで、僕個人としては、こっちの方が好きかも、と思った。これは好みが別れると思う。一般的には、クラシックには音の拡がりを求める人が多いのではないか、と思う。やはりaudio-technicaのヘッドホンは、海外のロックやテクノのミュージシャンに抜群の人気を誇るだけあって、一番は、リズム……グルーヴ、スウィング、ベースのうねる感じ、の気持ちよさが半端じゃない。と言って、重低音重視という訳ではなくて、ギターやヴォーカルなどの中高音域も、リズムに埋もれずにしっかり聞こえる。素晴らしいバランスだと思う。そういう、本来のaudio-technicaっぽさが、イヤーパッドを取り替えたことで一気に蘇って、懐かしさも相まって、今、僕はとろけるみたいに音楽を聴いてる。ロックもいいのだけれど、ニック・ドレイクアコースティック・ギターの音も、今までより、近くに、親密に聞こえて、ニックが歌ってる、というより、ニックに満たされてる感じがする(でも、アコースティック感は、前のイヤーパッドの方が綺麗に聞こえた)。ただ、それは本当に個人的な好みで、日本のミュージシャン(が音作りをするとき)にはaudio-technicaより断然ソニーが好まれていて、それは日本ではビート感よりも、拡がりのあるクリアな音や、高音が好まれるからかな?、と思うのだけど、ソニーのヘッドホンは、とても興味がありながら、僕は買ったことが無いので、詳しいことは分からない。ともかく、今日、交換する前のイヤーパッドは、それはそれで、とても良くて、単純な音の良さや臨場感では、新しく買ったYAXIのイヤーパッドを上回っていたと思う。僕は、より、身体に近い音の方が好きかな。音楽に、身体が満たされる感じ。拡がりのある音が聴きたいときは、スピーカーで聴けばいいし。音楽が寄り添ってくれる、って素敵だ。音楽は、すごく気持ちいいだけじゃなくて、いろんな感情や感触、色や風景を、僕に届けてくれる。今は、先ほどにイヤーパッドを換えたばかりなので、新鮮かつ懐かしい気持ちがあって、気持ちよさ重視で音楽を聴いているけれど、音楽って、本当、それだけじゃない。それにしても、僕はaudio-technicaのATH-M50(今は2代目でATH-M50x)というヘッドホンを10年以上使い続けているのだけど、何ていいヘッドホンなんだろう、と思う。それまでにいくつか他のヘッドホンを使っていたし、2年くらい前に、「開放型」のヘッドホンの音がいいらしいと知って(ATH-M50は「密閉型」)、AKGのとてもいい開放型のヘッドホン(K712 PRO)を買ってみたのだけど、個人的には僕はaudio-technicaの方が、文句なしにいいと思った(ただし、これも好みです。開放型のヘッドホンは、遮音性が全く無いのですが、透き通った拡がりのある音が持ち味です。でも、僕はもっと稠密な音の方が好きだなあ、と思いました。AKGのヘッドホンを使っているプロのミュージシャンも多いです。ジョン・レノンAKGを使っていました。それに、AKGのヘッドホンは、付け心地がふかふかでとても気持ちよかったです)。ATH-M50はスタジオでよく使われるヘッドホンなので、フラットな音を出せるように設計されていると思うのですが、やはりいろんな会社のヘッドホン毎に音の癖があって、うまくは言えないのですが、audio-technica特有の、音の像の真ん中辺りが温かくて甘くて、少しだけ気圧が高いような感じ、があると僕は感じるし、その感じが無いと、少し落ち着かない感じがします。多分、もっと冷たく澄んだ感じの音や、スパイシーな感じの音が好きな人もいっぱいいると思います。「これが基準」という完璧にフラットな音は存在しなくて、僕は僕の基準音をaudio-technicaに定めているのですが、audio-technicaの音こそが正しい、と思ったことはありません。ただ、例えばトム・ヨークaudio-technicaのヘッドホンを使っているのですが、それだと、トムが聴いている(あるいは志向している)音と、僕が聴いている音は、もしかしたら近いかも、と思って少し嬉しくはなります。でも、それがトム・ヨークの音楽を「正しく」聴くことだとは、やはり全く思いません。……話を戻します。YAXIのイヤーパッドの方が、audio-technicaらしい音が出ると思うのだけど、今まで使っていたイヤーパッドもとても良かったです。綺麗な音を聴きたい方にはとてもお勧めです。両方、紹介しておきます。ちなみにイヤーパッドはいろんな会社のヘッドホンと互換性があって、特にソニー専用、とかいうのはないみたいです。両方ともプロテインレザーという珍しい素材を使っているらしくて、耐久性には優れているようです。YAXIのイヤーパッドは、買ったばかりなのでいつまで保つかは分からないのですが、Amazonで買った、今まで使っていたイヤーパッド(Geekriaってあんまり聞いたことのないブランドだ)は、毎日何時間も付けていて、ちょうどぴったり1年と半年で、見た目としては、買い換え時かな、という感じになりました。でも、まだ使えないほどじゃなくて、あと半年くらいは使えそうです。値段もYAXIの半額以下なので、コストパフォーマンスはかなり良いと思います。(何故か、途中から文体が「ですます体」に変わってしまいました。)  

僕はYAXIのイヤーパッドサウンドハウスで買いましたが、Amazonにもあります。Amazonの方が安いです。

午後5時半、無力感を感じる。多分、一時的なものだと思うけれど。現代詩フォーラムに、返信を返していないコメントが3件あって、でも何も言葉が出てこない。とても嬉しいのだけど。

僕は昔から、人の輪に入れた試しが無いし、一対一だとうまく話せることが多いのだけど、人に声を掛ける、ということが、まず出来ない。どうしても何か、人に伝えたいときは、いつもお酒か薬を飲んでからじゃないと駄目で、それでそのときだけはハイになって、後で後悔する。誰かにとって一番の人になりたい、とか尊敬されたいという気持ちばかりあるのに、一人でも平気だ、という振りばかりしてしまう。たまに人と交流出来るときがあると、自分が自分だという気がしない。適当なことばかり言っている、と感じる。伝えたいことはもっと他にあるのに、それに、もっと適切な言葉があったはずなのに、と自分の言動を振り返っては、自分を駄目だと思う。ひとりで淡々と生きながら、人と上手な距離感を保てたらどんなにいいだろう、と思いつつ、人のことを考え始めると、僕なんか実際その人にとって何ものでもないのではないか、ということばかり気になって、とても淡々とは過ごせない。堂々としようとすると、「偉そう」「態度が大きい」とよく言われる。かと言って普通にしていようとすると、どんどんしょんぼりしてしまって、泣きたくなる。昔から、自分と仲がいいと思っていた人が、他の人とも仲がいいと、すぐ、僕なんていてもいなくてもいいのだ、と考えてしまう。自分が、適当に言ってしまった、と思ったことが、存外真面目に受け取られていたりすると、混乱してしまう。何を言うべきで、何は言ってはならないのか、僕には分からないし、それなら黙っていればいいのに、沈黙は怖い。縁が切れるのが怖い。
いろんなことをごちゃごちゃと考えてしまっては不安になる。努力しようと思う。まだ死にたくない。自分が表現出来ることを、自分の力の全てを尽くして表現するまでは、少なくとも。

2日連続で徹夜しているんだった。一昨日の朝から寝ていない。何故か焦燥感が止まらなくて、そして時々何故か楽しくなる。ともかく少し横になろう。