夕暮れ

甘い記憶みたいに
柊色の山を見る

青いほどに青いほど
カメラに撮れない雨が降る

空は明るく僕は元気で
元気で元気な振りをする

実際僕は死にたくて
空を飛ばない鳥たちが
金の勘定するように

甘い記憶を数えてて
柊色の山の果てには

ぶら下がってる猫の幽霊
そこに冷たい雨は降るのだ

さて甘い甘い雨の音
固い記憶に打ち当たり

僕は心臓にまた
嘘を吐いた

針を一本飲み干して
冷たい猫への悲しみに
日は暮れる

痛い冷たい
日は暮れる