空の両側を知るために

ダウンロードされていく日常。
それはまるで嫁入り前のピクニックに落ちた雷みたい。
私は継ぎ接ぎだけれども世界は音楽に統合されている。

私が迫害されていることを、私以外誰も知らない。
私は赤い、会社へ向かう。そこには私のIDがあり、私の名前を冠された区画がある。

現実感が無い。――急いで薬を舐める。
私の中には気狂いじみた赤い機械があって、そこでは私は動物の
皮を剥ぎたい。そこはまるで嘘みたいな私、
私は人を虐めたい。だから私は私を殺す。試験管を割るみたいに。

目を瞑ってでも分かる奇跡。

雨、揺るぎなく降る。
冷たいロッカー。灰色。
雨に濡れた舗道の温かさ。
そこから立ち上る古代人の幽霊。
決まった服を着て、決まったお家に帰る。
(ハイとロウは眼の中。久しぶりね。)

陸に増えすぎた玉虫のように、光る生の奔流、踏み潰していく。
鳥は、飛び立つときには何も持たない。空しか見ない。
言葉の中には月があって、卵がある。
その卵を理由に帰る空がある。鳥。
(全ての青が太陽には含まれている。)

廃屋のテーブルのように孤独を深める。
繋がりの無い感触。
絶望に押し寄せる波のように揺れるカーテン。

現実は私をお世辞で満たす。
宇宙の遠く遠くで既に時計は壊れている。
だから時間はとても高所にあって、
死んだ流れが、澱みに打ち寄せている。

ああ、ダウンロードされていく人生の時間、何処から?
宇宙は言葉を持たないのに。
頭の中で不死鳥に電源を入れる。エンジンを染める。
私は赤い、会社に向かう。そこには私の席があり、赤い、栄養となる映像がある。
涙が白い、高い地上から、
降ってくる、降ってくる……