2022-01-01から1年間の記事一覧

目覚めていたい

12月15日(木)、 何もかもの物音が、病的に感じるほど遠い。 僕のシナプスは、考えているときや、読書をしているとき、あちこちに枝を伸ばしている。頭が熱くなって、脳に血が行き渡っているのを感じる。起きていて、目がちゃんと覚めている時間が好きだ。…

意識と世界についてのメモ

1詩はとても美しい。詩は、脳の中に収まりきらない。 世界が現実だろうと非現実だろうと、関係ない。感情の世界は他を圧倒している。音楽を聴くと、僕は消滅する。脳科学者は、脳がいろいろな機能を発揮する、と言う。例えば、脳が音楽を作る、と言う。僕は…

みんな死にゆくから

12月10日(土)、 人生は短い。好きじゃないことをやっている時間は一秒も無い。一秒後に死ぬ可能性は常にあるのだから。 12月11日(日)、 とても憂鬱だった。朝から夜まで、ベッドの中でぐずぐずしていた。 12月12日(月)、 未明、ギターを三時間くらい弾…

良いことも悪いことも

12月4日(日)、 友人Mに相変わらず長いメールを送っている。たまに彼からのメールの方が長くてにまにましてしまう。大切な友人がいることで救われるような、それだけで生きていて良かったと思える感覚。それは空想では、ほぼ得られないことだ。友人は、秋の…

流れに身を任せながら

12月3日(土)、 優しくなりたい。僕は自分のことばかりだ。でもだからって、他人の為に、なんて思って生きるのもまたとても自己中心的だ。大体の親は、本気で、子供のため、と思っていると思うけれど、子供は親の自己中心性を見抜いている。 最近僕は、動く…

感慨も無く

12月1日(木)、 誕生日だ。特に感慨は無いけれど、よく生きてきたものだと、不思議な感じはする。頭の調子も大分良くなってきた。もしかしたら、まだまだ生きるのかもしれない。分からないけど。生きていられる限りは、生きようかと思う。時間を大事にして…

今日の光

11月25日(金)、 落ち着かないときは、本の匂いをかいでいる。うずくまって、ヘッドホンの音楽に溶けながら。外を吹く風も、小鳥の声も遠い。今朝は悪い夢を見た。夢の内容はすぐに忘れたけれど、心の隅が生きている世界ではなく、まだ悪夢に繋がっているよ…

アニメを見ていた

11月23日(水)、 ……調子が悪くて、ずっとアニメを見ていた。 11月24日(木)、 今日もアニメを見ていた。最近流行っているのと、マイリストに入れていたアニメをいくつか消化した。夜、父に「鬼滅の刃、やっと全部見た。何とか泣かずに見れた」と言ったら「…

体温

11月22日(火)、 朝。夜中に目が覚めてから、どうしても眠れない。カフェインを多く摂ったときのように、頭の表面だけ冴えている。外の風景は白っぽくて、スズメの声も硬い。不安や敵意がほんの少しだけ、空気に混じっているような気がする。遠い昔の、どう…

殺さずに生きたい

11月21日(月)、 朝。ここ数日、一日三、四時間くらいしか眠っていない。無理して起きているわけではなく、また、元気すぎたり焦燥感が強かったりもしない。ただ、やっぱり身体に少し負担が掛かっているのかなと思う。寝不足で免疫力が落ちたせいかどうかは…

良くなったり、悪くなったり

11月20日(日)、 今日は午前中は頭の動きがすごく悪くて、こんなのでやっていけるのかと思ったけれど、午後には気分が晴れた。心身共に軽くなった。 エマーソン,レイク&パーマー(ELP)はキーボードとベース、ドラム、という少し変則的な編成なので、ギタ…

体調が良くなってきた

11月19日(土)、 このところ、本格的に鬱が治ってきたと感じる。まだ少し、ぼんやりとした匂いのような憂鬱感は残っているけれど、死ぬほど重い鎖が心臓に巻き付いているような、死ななきゃどうにもならないような、絶対的な絶望感は無くなってきた。みぞお…

日記、メモ

11月15日(火)、 完璧な世界に住んでいたい。僕は真夜中が大好きだ。昼間うるさい、僕自身を弾劾してくる、「僕が」、「僕は」、「僕なんか」、僕、僕、僕……、の連なりが、あっさり消えてしまうからだ。ヘッドホンで、あるいはスピーカーで大音量で音楽を流…

過ぎ去り、またやって来る時間

11月14日(月)、 朝。少しだけ眠って、まだ暗い内に起きて、チャールズ・ミンガスをスピーカーで聴いている。LEDの電球色の中で、空気は砂糖水みたいにとろりとしている。六時半になって、鳥が鳴き始めた。部屋の中はジャズの音でいっぱいのはずなのに、ミ…

日記、Loscilを聴きながら

11月12日(土)、 未明。街が寝静まってからの時間が好きだ。デスクライトの明かり。ディスプレイの四角い光。キャレットの点滅するエディタ。白いスピーカーから流れる音楽。僕は僕だけの世界を、必要最小限の物たちで温かく組み立てていく。キーボードをぱ…

日々のこと、考えたこと

11月5日(土)、 朝。不安だ。陽射しがぽかぽかして、子供らの声がする中で、僕は骨まで冷え切ったような気分でいる。身体じゃなくて、心がかじかんでいる。昼の光の中で分裂して、我を失いたいと思う。部屋の中は、中途半端に古びた、つまらなくて心に反す…

届かない光

1会いたい気持ちを代弁してくれるのは、ビデオテープ、寒暖の差、秋に吹く冷たい隙間風、虫の声、ずっと大切にしてきたいくつかのもの、 私は私であって、私の身体じゃない、 ひとつひとつの物たちが、ものたちの影が、服が、服の皺が、愛おしい。 2届かな…

日記、思ったこと

10月15日(土)、 少し遠くの図書館に行って、小説を借りてきた。陽だまりは懐かしく澄んでいた。小説からは、少しレモンの匂いがした。(小雨の朝とは違う昼の光や、少し遠くに来たという身体の浮遊感とか、風が染みることとか、今また空に浮かんでいる月の…

羽化することのない痛み

この頃は、多分軽躁状態だ。毎日が楽しい。けれど一抹の不安。 今僕はふわふわ浮いていて、ほとんど喋り尽きるということがない。身近にいる母が僕のお喋りの一番の犠牲者になっている。僕は何時間でも喋る。意味は無くて、途切れない音と、滑らかで棘の多い…

流れ行く(メモ)

1スミスを聴いている。BOSEの白いスピーカーで。タイプライターが欲しい。僕の指先から紡ぎ出されていく言葉たち。指先はとてもアナログだから、アナログの書字機械の方が親和性が高いかもしれない。英語を書きたい。とても。フランス語も書けたらいい。世…

個人的なメモ

*子供の頃は、難しいことを学んで、難しい本を読めば、世界の全てが分かるのだと思っていた。僕は知りたかった。ある程度歳を重ねたとき、難解な本を読んだところで、世界が分かる訳ではないと思った。最終的なところは、誰も分からない。自分の生の意味や…

未来が懐かしいこと

ディスプレイが好き。そしてディスプレイに明朝体を叩き付ける10本の指が好き。そして指先に血液を供給してくれる血管が好き。脳と指先を繋ぐ神経が好き。僕は僕の脳が好きだ。キーボードは僕の指の延長。指は僕の脳の延長、そして脳は心の延長。ディスプレ…

夜、月

紙の本が好きだ。それから辞書が好き。紙の。英和辞典と仏和辞典と国語辞典を持っている。どれも表紙は合成皮革で、英和辞典は限りなく黒に近い青黒色、仏和辞典は鈍いワインレッドで、国語辞典は真っ赤。辞書には言葉の原子が並んでて、それらは寧ろ、発さ…

メモ(手のひら)

東洋の美というのが、最近よく分からなくなった。僕は書や和歌や俳句や、日本の昔の建築、書院造りの部屋などが、今も好きではあるけれど、それを見る僕の眼には西洋的なフィルターが掛かっている気がする。万葉集や古事記は端から分からない。富士の山を見…

海の花

「記憶自身が自殺するような朝にね、百年後には誰も私たちのことを知るひとなんてひとりもいないと思ったら、あたしは今日いちにちがちょっとした冒険みたいに思える。ほら」と言って真海は床の青いカーペットに指を這わせて、「もう音楽が始まっている」 そ…

メモ(詩について)

薬を飲むと、本当に気持ちが楽になります。前向きに計画的に生きていこうという気持ちになります。でも同時に自分の感情や、痛みや、共感覚が無くなります。共感覚とは、例えば、何かを触ったときに色を感じたり、……僕はどんな感覚にも色を感じることが多い…

メモ(目覚めていられますよう)

新しいものに対する好奇心は概ね30歳で閉じてしまう、と書かれているのを読んだことがあるけど、それは嘘だな。30歳を超えて好きになった音楽は多いし、20代の時よりずっと、いろんなものに僕は興味がある。でもそれは僕が20代の初め頃から、10年間ほど、あ…

メモ(憂鬱)

鬱状態は特に朝がひどい。毎朝、起きたってどうせ、空虚で不安で、それでいて重苦しい、ぶよぶよになってしまった風船みたいに惨めな一日が待っているだけだと思う。死にたい気持ちがあって、でも死ねるほどの衝動は無い。だから、本当にしばしば、僕は朝、…

古びた本たちだけが僕を知っている。僕と一緒に古びてきた、本とノートのある場所、そこだけが僕の故郷。寂しい遺伝子。 物質なんて信じないけれど、寂しさだけは信じている。 真っ暗な空を、黒い蝶が飛んでいる。誰にも見られることなく。現実って、多分そ…

きれいなものたちへ

今年もまた、私はこの椅子に坐って、紙縒りのように詩を書いている。緑色の、温度の無い砂漠の中を、両腕で飛ぶようにして。優しい私。 ちっぽけな私。 私は私に纏わるもので出来ていて、私は私に冷たい。 あなたは料理をする夢を見る。食卓には色がある。目…