暖かい日。庭先では記憶みたいに遠い色で、春の花が咲いていた。あまり着飾らない蝶が止まっていた。ひとしきり自己嫌悪して、ビールを飲んでローリング・ストーンズを懐かしさに浸りながら大音量で聴いて、意識をホワイト・ノイズで満たして、ひたすらノー…
いつも通りじゃない、いつも 昔、僕は十歳までは音楽という存在が大体は嫌いで、なのに一番欲しいものは楽器だった。チェロかギターを持っていて、ひとりで弾けたら素敵だな、と考えてた。ギターの音は、多分最初からすごく好きだった。ピアノの音が好きだと…
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